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拡散接合の実用例1. 特徴と問題点拡散接合の特徴を要約すると,下記のようになります。
拡散接合では、接合時間、温度の制御で、接合面間の拡散量、つまり相互拡散量の制御が他の固相接合プロセスと比較して、容易です。しかし、接合面間に過大な拡散相が生成すると、異種金属接合部の特性が大きく劣化することになります。
2. 拡散接合の種類拡散接合時の施工法の観点から、下記のように分類して考えると分かり易い。 2.1 インサート金属使用 -------接合面間に挿入する中間金属をインサート金属と呼ぶ。インサート金属の選定は、主に 接合面の密着の促進と接合面間の相互拡散抑制の目的で利用されることが多い。 接合面の密着の促進の観点からは、インサート金属を溶融する時がある。このときを液相拡散接合と呼び、インサート金属を溶融しない時を固相拡散接合と区別している。液相拡散接合プロセスは、母材の溶融過程、等温凝固過程、成分均一化過程からなる。 拡散接合の種類 ( (a)拡散接合、(b)固相拡散接合、(c)液相拡散接合) 2.2 加圧法 油圧や機械的方法で上下の2軸加圧する方法。接合体を容器内に封入してガスで等方的に加圧する方法(HIP)がある。 2.3 加熱法 傍熱加熱あるいは直接加熱。傍熱加熱では、接合体をモリブデンやカーボン等のヒータ加熱。昇温に時間がかかるが、接合体の均熱加熱性に優れる。直接加熱は、接合体に直接通電して接合体を加熱。急速加熱が可能で、通電波形制御で接合性の改善の期待も。 2.4 接合雰囲気 真空あるいは不活性ガス中で。真空中での施工が多い。接合時間が長い施工では拡散ポンプを使用。 拡散接合装置 ((a) 全真空方式、(b)レトルト方式 ) 3. 実用例 拡散接合の実用例についての情報の収集は、非常に困難となっています。
1990年代、COCOM問題が新聞紙上を賑わした後、「自由主義諸国が対共産圏へのハイテク製品の輸出規制」に関連して、ハイテク技術である拡散接合法で生産された製品の概要を公表できなくなったことにあります。また、昨今の技術競争が激しくなりますと、製品の製造法を明らかにできなくなったこともあります。 3.1 溶接学会界面接合研究委員会がまとめた実用例 ○同種金属の拡散接合の実用例○異種金属の適用例○熱膨張係数差を利用した加圧法の適用例
3.2 インターネット・展示会での実用例 近年の傾向はフォトエッチングしたステンレス鋼箔を積層接合して、熱交換器等の製作事例が急速に増加しています。
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