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拡散接合の仲間

 金属を溶融する融接では、接合界面が溶融することことから、表面の酸化皮膜が取り除かれ、溶融金属が接合面間の隙間を埋めて接合できます。溶融しない固相接合法で金属を接合するには、接合面を清浄化して、同時にその清浄面を密着させる必要があります。 接合面の清浄化と密着化がポイントとなり、それらを達成する手段の名称が付けられています。固相接合の仲間には、現在次のような方法があります。 

仲間

1. 常温圧接

 外部から加熱または電流を流すことなく、室温で延性材料の接合部を強く圧縮して、局部的に塑性変形を与えて圧接する方法です。室温で加圧して、接合部に大きな塑性変形を与え、接合部に大きな塑性変形を与え、接合面の皮膜を破壊して清浄面を密着させて接合する方法です。アルミニウムや銅など、比較的融点の低い材料は室温で簡単に接合できます。

2. 摩擦圧接

 接合物間の摩擦を利用して、接合面間の皮膜を取り除き、同時に摩擦熱による熱と加圧力によって、接合面を密着させて接合する方法。各種の異種金属の丸棒の接合、自動車部品の接合に適用されています。

3. 爆発圧接

 爆薬の爆発で生ずる瞬間的な高エネルギーを接合に利用する方法。接合する2枚の板を重ね合わせ、その上に火薬を置きます。火薬に点火すると合わせ材同士が5〜30度の角度でお互いに衝突します。この際、衝突点から前方に高速の噴流が発生し、この噴流によって接合面間の酸化皮膜が除去されると同時に、密着して接合する方法です。
 爆発圧接による製品には、化学プラントの反応器の内張りなどに使用されるクラッド鋼や、溶接が困難な金属同士の異材継手(Transition Joint)があります。

4. 鍛接

 接合物を高温に加熱し、その金属を打撃または加圧して行う接合法で、塑性変形で接合面の皮膜を破壊すると同時に密着して接合する方法。熱間圧延、熱間圧接、熱圧着とも呼ばれます。

5. 超音波接合

 超音波を発生する音極間に接合物を置き、接合物に圧力を加えながら超音波を付与します。これによって、接合界面での相対変位による摩擦で酸化皮膜が破壊され、接合面が機械的に清浄化されると同時に塑性流動が生じて密着し、接合部が形成されます。電子部品の接合に利用されています。

6. 拡散接合

 母材を密着させ、母材の融点以下の温度条件で、塑性変形が生じない程度に加圧して、接合面間に生じる原子の拡散を利用して接合する方法。拡散接合法では、先に述べた各種の中空部品の組み立てに、また航空機などのチタン製の部品の接合に利用されています。

固相接合機構


 今まで述べた固相接合法の仲間(常温圧接, 摩擦圧接, 爆発圧接, 鍛接, 超音波接合)は、どの接合法とも接合工程中に接合面の清浄化工程と密着化工程とが含まれ、同時に進行しています。ですから、接合面の清浄化と密着化が同時にできる方法を開発すると、新しい固相接合法となります。

 

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