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4.2 液相接合過程について

  液相拡散接合過程は、次の三段階の接合過程が併行して進行します。
第1段階・・溶融したインサート金属が母材と反応する過程(母材の溶融過程)
第2段階・・一定温度での保持中に、液相が消失する過程(等温凝固過程)
第3段階・・成分元素の相互拡散で、接合部の化学組成の均一化が進行する過程(成分均一化過程)
 Ni基耐熱合金を液相拡散接合する際、融点降下元素Bを含有したインサート金属(Ni-3B)を用いて接合した接合部断面の光学顕微鏡写真です。接合温度1180℃、圧力4MPaでの接合した例です。Niの融点は1455℃ですが、Ni-3Bの融点は約1100℃です。接合部を1180℃へ加熱して到達後、保持時間0minで冷却した試料の観察結果が(a)です。接合部の中央部には、インサート金属の凝固組織と母材の溶融が観察されます。接合時間が1minの(b)では、凝固組織は見られず、等温凝固が完了しています。さらに60minと接合時間が長い(d)の組織では、拡散が進み接合部が均一化しています。

bonding strcture

Ni基耐熱合金の液相拡散接合部断面の組織(接合条件:1180℃, 4MPa, Ni-3B)


 ジェットエンジンの燃焼部の動翼の写真です。ジェットエンジンは定期的に検査を行い、蛍光探傷試験、X線透過試験、形状測定等から、再使用出来ないと判断された動翼です。矢印の箇所は、Ni基耐熱合金の動翼をNi-B合金を用いて液相拡散接合で補修して、この動翼が使用されていたことがわかります。

blade

ジェットエンジンの動翼部の補修

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