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1.3 拡散接合の研究・発表傾向

 溶接学会誌では、毎年展望記事で、溶接会の動向を掲載しております。拡散接合や他の接合プロセスとあわせて、毎年の研究動向が報告されています。この展望記事から、各プロセスについて、口頭、誌上での研究発表件数の年度別の推移を下図に示しています。日本での拡散接合の研究は、1985年代に急激に増加しています。この時代、新素材(新材料)ブームで、ニューセラミックの研究が活発化しました。これら材料の接合技術として、拡散接合が非常に注目され、大学のからの研究発表が多くなりました。新素材(新材料)ブームが過ぎますと、発表件数は減少しました。この減少は、①拡散接合の基礎的な研究が終わり、②工業化に伴う研究課題が残され、③大学での研究課題が減少したことに起因すると思います。「拡散接合」に続き、「レーザ溶接」、「摩擦撹拌接合」研究が活発に行われています。


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    研究報告数のプロセス別推移

 次に、研究を行う研究予算テーマの推移を見ましょう。大学、国公立の研究機関が申請する予算に科学研究費補助金があります(国公立の研究機関は約10年前から申請可能)。科学研究費補助金の採択課題・成果データベースには、過去の全ての研究課題、研究者等を検索する事が出来ます。例えば、研究課題名の欄へ「拡散接合」を入力して検索しますと、研究課題名に拡散接合を含む研究課題を検索することができます。その検索結果を、新しい順に下記の表に示します。「拡散接合の現象」に及ぼす「因子の解析」、「各種材料へ適用研究」が活発に行われました。

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   科研費研究で、題目に「拡散接合」を含む題目名

 他の固相接合プロセスと比較して、科研費研究でのプロセス名件数の推移を下図に示します。拡散接合に関わる研究は、1985年から2000年にかけて活発でした。2000年以降、拡散接合の低温度化を目的とした「常温接合」、「超音波接合」関連研究が活発化しており、その時代の政策、世相を反映しております。最近、接合、粒界に関係する国家プロジェクトとして、鋼板の複層化による高強度材料の研究開発「複層鋼鈑プロジェクト」(2006〜2010年)、「革新的構造用金属材料創製を目指したヘテロ構造制御に基づく新指導原理の構築」があります。

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科研費題目中のプロセス名件数の推移

 HPにも、固相接合関係の記事が多く見られます。検索した際のHP数で固相接合プロセス別に整理しますと、固相接合のなかで、拡散接合が圧倒的に多くなっています。次いで摩擦撹拌接合、鍛接の順となっています。 拡散接合中で摩を、接合法で検索した結果を、下図に示します。固相接合の中では、注目されるは、装置、接合温度が多く、拡散接合で実際施工する際の装置、接合条件等に感心があります。

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HPに見られる固相接合法 と 拡散接合で注目される事柄

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