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「サーモテック2022」展示会での、拡散接合装置

 サーモテック2022は、熱技術の新たな可能性を追求した「工業炉・熱技術・関連機器」の展示会です。 2022年6月1、2、3日の期間、東京ビッグサイトにて開催されました。東京オリンピック、コロナの影響もあり、東京ビックサイトの展示会は、久しぶりです。東京オリンピック用に新規に建築された南棟での展示会で、新装なった建物での展示会でした。
 拡散接合関係の接合機器の展示について、紹介します。最も大きなスペースで、接合装置も展示したのは、IHI機械システムでした。
IHI機械システムは、従来大型の拡散接合装置を販売してきました。これまでで最も大きな接合装置は、加圧軸が最大24軸もあり、接合製品のサイズが異なっても同時接合ができる装置でした。ここ数年、単軸で小型の拡散接合装置(接合可能サイズ:500mm角)の開発・販売を行ってきています。昨年、さらに小型で、価格も安い「拡散接合装置」(接合可能サイズ:300mm角)を開発しており、その装置の実物展示がありました。トラックで簡単に移動、設置可能とのことでの展示です。操作パネルでは、接合パラメータの設定、モニターが出来、また大型の拡散ポンプとメカニカルブースターポンプで、所定圧力へ1時間ほどで排気可能。接合後もガスを導入しての冷却装置も備えておりました。
 接合例として、銅箔を接合したヒートシンク、無酸素銅製の熱交換器、金型の組み立て(モールズアクト製)、6061合金製の静電チャック、無酸素銅とSUS304ステンレス鋼の異種金属継手等の展示もありました。また、カタログの他、拡散接合の紹介動画もありました。

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展示された拡散接合装置(IHI機械システム製、カタログから)

 

 富士電波工業では、各種の電気炉を販売しています。販売製品群の中での、商品名「ハイマルチ」(実効内容積:直径120φ、高さ100mm)は、真空中で加熱・加圧できることから、拡散接合へ適用できます。A6061合金で中空構造品、冷却通路のある無酸素銅中空構造品の接合部の断面構造品の展示がありました。パンフレットや掲示板で、接合条件等を開示しており、これまでに見られない新しい試みでした。また、接合部の機械的性能評価のための、引張試験片の展示もあり、接合部の性能評価を踏まえた接合条件の最適化、装置開発を進めていました。現在、「ハイマルチ」よりも大型の製品を接合できる装置を開発中のことでした。

 fuji dennpa(A)A6061合金接合試料、(B)接合条件、(C)炉内設置状況、(D)接合体の外観。 (富士電波工業カタログから)

 各社において、各種サイズの接合品を拡散接合するための装置の開発が活発化していることが感じられました。

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