WELLBOND 拡散接合 情報館


HOME

活動・調査報告

拡散接合とは

拡散接合の実用例

拡散接合面は

拡散接合の原理

拡散接合の仲間

拡散接合の本

陽極接合

大橋修の経歴

WELLBOND

LINK

 

接合関連情報

拡散接合 Q&A

金属技術史

「第5回微細加工EXPO」を見学

「微細加工EXPO」と同時開催で、「自動車部品加工EXPO」、「エレクトロテストジャパン」、「プリント配線板EXPO」等が同時開催されました。全会場で金属を固相状態で接合する技術を見学しました。
 「拡散接合製品」に関連する展示では、アロン社が微細な流路をフォトエッチングした「金属箔の積層接合製品」を、戸畑製作所が機械加工した部材を積層接合した、「アルミと銅、アルミとチタン、銅とステンレス鋼の中空部品」の展示がありました。
 接合装置の展示では、アユミ工業の「イオンビーム照射表面活性化接合装置」、ムサシノエンジニアリングの「常温接合装置」等がありました。
 実用化に際しては、接合部の品質保証が重要です。拡散接合部の非破壊試験法として、超音波探傷の適用の可能性があります。ステンレス鋼箔の積層拡散接合品を持参して、会場で依頼した所、快く検査して頂きました。写真は、日本バーンズでの最新鋭C-SAMハイエンド機種(Gen6 C-SAM)での測定風景、インサイトでは高速・高解像度スキャンニングシステム(IS—350)の測定風景を示しています。この会場での評価データをもとに「拡散接合部の適用性」を検討してゆきます。

barnes

最新鋭C-SAMハイエンド機種(Gen6 C-SAM,日本バーンズ製)での測定

insight

高解像度スキャンニングシステム(IS—350、インサイト製)での測定

今回の見学で、印象に残った技術について紹介します。

1. 圧接での加圧法

 抵抗溶接、超音波溶接等では、加圧しながら電流や超音波を付与します。接合部での金属が加熱で軟化しますと、接合部への電気・超音波エネルギーの付与の制御が一定とならず、接合部品質の不安定化の原因となります。そこで、加圧機構にスプリングを内蔵させて加圧力の追従性を向上させ、銅とアルミの「ハーネス」、「バスバー」の接合組み立てに成功しています(日本アビオニクス)。抵抗溶接、プロジェクション溶接でも接合プロセス中、加圧力の制御がポイントです(アマダミヤチ)。

2. オプティカルフラットでの接合

 溝加工した石英ガラス表面をオーダーレベルへ平滑研磨して各種の中空部品の組立例の展示。表面に吸着した水酸基の結合で石英が常温で接合できます(コニックテクノ)。

3. 機械的締結法での接合法 

硬い金属内(鉄鋼材料)へ、軟らかい金属(アルミ)を圧入して、アルミを塑性変形させて接合する方法で、印刷部品へ適用されている。

4. アルミ製ヒートパイプ

 金属箔をフォトエッチングして積層拡散接合したヒートパイプは、昨年の今展示会でありました。今回は、アルミを精密押し出し加工した部材内に水やフロンを満たして端部をアルミろう付けして製作した厚さ2.1mm,幅70mm、長さは各種のヒートパイプ。曲げ等の加工性も高いようです(Leading Edge Associates)。

戻る