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第24回フルードパワー国際見本市を見学

 第24回フルードパワー国際見本市の他、第26回軽量計測展、第7回総合検査機器展が同時開催されている、東京ビックサイト会場を、2014年9月19日見学しました。
 液圧を利用した機械や装置の駆動システムが広く使用されています。油圧や空気圧を使った技術に加えて、最近水圧を利用した技術が発達しているようです。会場での配布資料(フルードパワーの世界、日本フルード工業会編)によれば、発生圧力レベルで高圧対応には「油圧駆動」、中圧・低圧駆動には「電気駆動」、低圧には「空気圧駆動」、中圧・低圧には、「水圧駆動」が使用されています。
 水圧駆動は、クリーンな環境での使用に適しており、大規模食品加工施設、医療・健康機器等に使用されているようです。展示会(KYB)では、高齢者の入浴を補助するため、「水を満たした浴槽を上下するシステム」、「高齢者を上下させて入浴させるシステム」など、介護士への負担を軽減する展示がありました。
 空気圧を利用したシステムの展示では、SMCのコーナーが多くの訪問者で混雑していました。従来品と同性能を、「より小さな部品容積での実現」をポイントにした展示でした。車のフレームの溶接時に、2トンの力で固定する「クランプシリンダー」、カルマン渦式、電磁式の「デジタル式各種フロースイッチ」など興味を持ちました。また、リニアモーターを利用した「カードモータ」では、厚さ10mmに満たないシステムですが、繰り返し位置精度が5μmの精度には驚きました。
 油圧を利用したシステムも、多くの展示がありました。大きな負荷の架かるベアリング部への「潤滑油送給・循環装置」(ダイキン)は、発電用風車への適用例が増加しているとの事でした。
 最近、社会インフラの高経年化に伴い、インフラ設備の保守点検の重要さが増加しています.亀裂が発生すると、亀裂近傍で応力が発生します。その応力測定目的に世界最小の「高速残留応力測定装置」(Rigaku)がありました。鉄道の給電線の接続部は、銅線を重ね合わせてアルミのスリーブ内で圧着して、接続しています。経年化で接触抵抗が増加し、電車の走行で給電流量が増加すると、接続部の温度が上昇します。接続部の測定温度を測定して「無線で送信するシステム」。太陽電池、測定装置、送信装置で構成される小さな機器です。このように非常に小さなシステムを各所に取り付け、鉄道施設のメンテナンスを効率的に行っているようです(日立製作所)。
 拡散接合関係では、「データウエイΩ」(大和製衡)の展示がありました。組合せはかりで、食品関係の計量・包装ラインで実用化されていますが、拡散接合を適用した部品が、異物の混入を防止する目的で使用されています。従来、構成部品をスポット溶接やレーザー溶接等で接合しているのが一般的でした。そのため、接合部に隙間が残り、ここに食品が残留し、衛生上好ましくない事態を招く恐れがありました。拡散接合の適用で隙間の無い部品を製作できます。その結果、洗浄性に優れ、アレルゲンの混入等を防止しています。従来の拡散接合の適用は中空部品の接合組立がポイントでしたが、本適用は「同種金属の面接合で隙間のない容器」を作成し、洗浄性に優れ、アレルゲン等の混入を防止しています。

 

 

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