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 「非破壊検査フォーラム」を聴講

 2014国際ウエルディングショーが東京ビックサイトで開催され、関連行事として、『非破壊検査フォーラム』・「適用広がる非破壊検査技術の最前線」——ものづくりを支えるNDT技術——— の講演会が開催されました。9時50分〜16時までの長時間でしたが、70〜80名の参加者が非破壊技術の現状紹介に耳を傾けました。当日の講演概要を下記に紹介します。

1. 「デジタル化が進むRT機器の新展開 」(リガク、佐藤貴久)
 デジタルX線検出器は、従来のフィルムと比較して解像度及び処理速度が向上しています。しかし、現在は高精度の検出器は非常に高価な事から、目的にあった検出器の選定が重要であるとの紹介がありました。

2. 「自動車産業における非破壊検査技術の適用」(東北大学、燈明泰成)
 次の三つの事例の紹介がありました。事例1は、収束型の超音波探触子を走査して、音響共鳴現象を観察する事で、車両塗装鋼板等の表面及び裏面の塗膜の厚さ分布が測定できる。事例2は、超音波を用いて探傷品内部を映像化するには、部品を水中に浸漬する必要があります。水と探傷部品との間に薄膜を介した「ドライ超音波非破壊評価の実用化技術の開発」で、その施工例の紹介がありました。事例3は、「鉛フリーハンダ接続分の熱疲労解析」に関する研究紹介で,「シミレーションは、重点的に検査を行う位置を特定するのに有効である」との報告がありました。

3.「社会インフラに求められる非破壊検査技術の現状と課題」(東京工業大学 廣瀬壮一)
 社会インフラの維持管理の重要性が指摘されています。社会インフラに求められる非破壊検査の概要の紹介。新しい検査技の開発例として、鋼板溶接部の打音検査に代わるレーザ検査例の室内検査例が紹介されました。
4. 「工業分野における超音波フェイズドアレイ探傷装置の歩みと将来」(ジーテックジャパン 江原英治)

 超音波探傷フェイズドアレイ法は、初期においては原子力発電主要部の溶接部であったが、最近は多くの工業分野に適用されるようになってきた。その適用例の状況と日本での適用状況の説明がなされた。
5. 「非線形超音波技術の最新動向」(富山大学 三原毅)
 亀裂面同士が密着している場合、大きな超音波が入射すると、亀裂面同士の叩き合いで、サブハーモニック波(入射振動数の半分の音波)が発生する。サブハーモニック波発生には、大きな出力の超音波装置が必要で、亀裂面間の距離、残留応力等に影響される事が紹介された。
6. 「複合材料の非破壊評価と信頼性」(JAXA 松嶋正道)
 FRPの水浸超音波探傷を行う場合、探触子の選定が重要で、割れが繊維方向であれば20mmフォーカス,10MHz以上の高周波。剥離であれば、フォーカスタイプで3.5〜5MHzの探触子を使用する。
 表面近傍での探傷を行う場合、剥離が直径2mm以上ですと、熱伝導に差から、パルスサーモグラフィーで確認できる。
7. 「サーモグラフィ技術の最新動向」(神戸大学 坂上隆英)
 橋梁の高経年化対策として、足場など作ることなく、簡便に橋梁部の亀裂の検出・測定する方法の開発が望まれている。そこで高性能赤外線サーモ装置を開発して、実際の橋梁を測定して亀裂が5cm以上あると温度差が発生し、従来よりも簡単に短時間に亀裂を発見できる事が紹介された。
 8. 「レーザ超音波検査システムの現場への適用と課題」(東芝 千星淳)

  検査対象物ヘパルスレーザを照射すると、レーザのパワーの吸収で、微小領域での熱膨張とアブレーション(気化)に起因した超音波が励起される。このレーザ誘起超音波を利用してガスタービンのロータの溶接時に適用して、直径1.6mm以上の欠陥を検出できる装置を開発し、実用例の紹介がなされた。

 

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