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高岡の伝統工芸の現場を見学

 「高岡の伝統工芸」の現場を見学し、職人の技を体感するイベント「高岡2014クラフツーリズモ」に参加しました。朝10時半高岡駅に集合して、昼食をはさんで夕方5時までのスケジュールです。各グループ15名程の参加で、3グループで47名の参加となりました。
 <Aコース>では、伝統工芸を建材へ。新時代型職人工房の姿の見学。
 <Bコース>では、銅器、漆器の技を広く体感。
 <Cコース>では、高岡銅器をどっぷりと堪能です。
 私はBコースへの参加で、「伝統工芸の技術を守る,仏具や工芸品を中心に製造する方法を巡る」コースで、銅器と漆器の職人たちの技を見学しました。
 Bコースでの最初の見学は、螺鈿の武蔵川工房です。螺鈿はアワビ等の貝殻を薄く切断し、それを漆地の上に貼って工芸品を作成します。貝殻の虹色の光沢を持った真珠層が、黒い漆に映えます。京田仏具展では、実際に漆を塗る作業を見学。食文化の変化で漆食器を使用しなくなった現在、職人の数も大きく減少しました。また職人が使用する道具を作る職人も減少し、安い中国の漆器に押されているようです。高岡には御車山祭りに使用される「御車山(みくるまやま)」は7基あり、それらは国の重要有形民族文化財に指定されています。見学場所では、その1基の解体修理を行っておりました。昔ながらの技法で、黒漆の大きな車輪は見事でした。また、生漆を砥の粉との調合、和紙を用いて精製、引き続き30cm四方の板に漆を塗る実演を見て、全面均一に塗る手さばきに感心しました。昼食は、「尾の上」で、五箇山の郷土料理を参加者全員で頂きました。
 和田彫金工房では、彫金作業を見学。鋳造後加工着色された金属表面に、鏨を金槌で削り彫刻して、鳥や花等を描いてゆきます。所々、塗装を取り除いて金や銀メッキして、色を変化させます。彫金技法で鳥や花をデザインした商品「たまゆらリン」は、なかなか人気で購入が困難なようです。「たまゆらリン」は、グッドデザイン賞を受賞しており、そのデザイン性と、リンを鳴らすとゆらゆらと揺れ、風鈴が揺れるような音色に感心しました。
 小島製作所では、仏具の鋳造です。燃料費が高騰していますが、燃料は油で真鍮合金を溶解して仏具を鋳造し、さらに機械加工、研磨を行っております。黄色に輝く溶融金属を型に流し込む風景は、豪快でもありました。
 川津工芸では、高岡地区で生産される金属製品の塗装を行っております。金属製品を焼き付け塗装、吹き付け塗装を行い、仏具の他工業製品の塗装を手がけておりました。
 最後に、「大寺幸八郎商店」を見学。昔は鋳造を手がけていたようです。現在は製造卸と自宅を開放してのギャラリーを開いています。ギャラリーの奥には創業時(万延元年、1860年)に建築された茶室があります。大寺康太(第37代 高岡伝統工芸青年会会長)さんの説明を聞きながら、茶室と茶室からの庭の眺めを楽しみました。
 各種製品を作るため分業化が進み、その一部の工程を「家族ぐるみ」で支えています。また、「高岡の伝統工芸を守る」、さらに「高岡の伝統工芸を発展させよう」との意気込み、攻めの姿勢が、次代を支える若い匠から感じ取れました。

 翌日、新装なった高岡駅の「銘店クルン」を訪問。高岡の伝統工芸の作品が販売されており、銅板の発色が見事な「コースター5枚組」を購入して、帰りました。銅の発色を楽しんでいます。

 

 takaoka

「高岡2014クラフツーリズモ」 開催の挨拶

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