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ベンガラの地、吹屋を訪れる。2012.12.4 縄文、弥生時代の赤色の彩色は、ベンガラ(Fe2O3)か朱(HgS)を使用しているようです。ベンガラが本格的に生産されるようになったのは、磁硫化鉄鉱石を焼いて、無水の酸化鉄を得る方法で、最初に製造した地は岡山県の吹屋です。それは今から300年前の江戸時代とされています。吹屋で生産されたベンガラで絵図けされた焼き物「伊万里焼き」が、300年前の江戸時代に輸出され、ヨーロッパの人々を魅了しています。吹屋のベンガラは、磁硫化鉄鉱石を三日間も低温で焼き、引き続き石臼で細粒化して、水の中で沈殿させる方法で、手間ひまかけて作っています。吹屋は、元禄年間は現在の住友、享保から天保年間にかけては大塚、明治から昭和にかけ三菱が採掘して、1930年に閉山。今も、吹屋地区の地下には坑道が網の目のように残っているようです。 現在の吹屋は銅とベンガラで栄えたころの町並みがよく保存されています。JRの高梁駅からバスで約1時間弱。12月とあって、訪れる人も少ない。吹屋小学校は今年の3月に児童数の減少で廃校となりました。小学校では小学生が吹屋の風景を版画で描き、毎年カレンダーを制作していました。小学生がいなくなったため、今年のカレンダーは父兄が中心となり、今までの版画の中から、選んで制作していました。 吹屋の街並み(道路は小型バスの通過がやっと) 廃校となった吹屋小学校。保存計画があるようです。 小学生による版画で、手作りカレンダー 戻る |
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