WELLBOND 拡散接合 情報館


HOME

活動・調査報告

拡散接合とは

拡散接合の実用例

拡散接合面は

拡散接合の原理

拡散接合の仲間

拡散接合の本

陽極接合

大橋修の経歴

WELLBOND

LINK

 

接合関連情報

拡散接合 Q&A

金属技術史

第16回SPS研究会

第16回SPS研究会が、11月22日、23日と東北大学金属材料研究所講堂で開催されました。発表は22件で、参加者は70〜80名でした。接合に関する発表はなく、各種機能性材料を焼結する発表が主でした。
ナノレベルの微細結晶アルミナの焼結で、透明なアルミナを焼結できますが、焼結体の「結晶粒の粗大化」と「粒界三重点での空隙の発生の進行」とともに、アルミナの透過性能が劣化するとの報告など、透光性アルミナに関する発表が数件ありました。
この他、通電電流は各種高調波成分から成り立っていますが、周波数によって、ダイス、パンチのどの領域を流れ、その結果どのような温度分布となるかを示した研究が興味深い物でした。
今まで、単純なパンチとダイスを用いた平坦な焼結体の作製がほとんどでしたが、パンチとダイス形状の工夫で、薄肉缶の焼結で場所による圧下率の差をなくし、複雑形状部品の焼結が可能となり、今後のSPS法の発展に寄与すると考えられました。
懇親会の席上、前SPS 会長の平井敏雄先生の挨拶で、「東日本大地震の被害の現状をぜひ見て欲しい」とありました。研究会からつくばに戻る際、会場近くの名取川の河口へ出かけました。
仙台東部自動車専用道路から、太平洋に向かって行くと、津波の被害が随所に残っていました。まず、驚いたのは、自動車専用道路近くに、漁船が。このあたりは少し家が残っていますが、住人はいるのでしょうか。そのうち、視野が開け、海まで何もない平原です。家に戻って地図を見ると、海から名取川の河口に向かって右側、このあたりは住宅地。現在は何もありません。所々に多くのショベルカーが地震によって生じた瓦礫から、石やコンクリート、瓦を取り出し、それらの大きな山が至る所に出来ていました。
また、電柱が倒れ、電柱の中の鉄材が数メーターにわたり露出していました。電柱が倒れ、多くの物がぶつかり、周りのコンクリートを砕いて、鉄のみとなったのでしょうか。また、信号機支える鉄柱も押し寄せた津波と引く津波で2回大きく塑性変形しているのにも驚きました。
平坦な所に高さ15メートルほどの富士山の形の小山があります。地図では「日和山富士主姫神社」とありました。地図では多くの住宅や水産加工工場が並ぶ地区でした。現在は、この小山の上から名取川河口近く水門あたりまで、建造物は何もありません。これに隣接するところには半壊した寺。そしてその前には多くの崩壊した墓石。

平坦なこの地区に10メートルを超える津波が押し寄せ、一瞬に全てがなくなる。津波の脅威を肌で感じました。被害に遭われた方々は、避難先から今もこの地区を訪れる事が出来ないと聞きました。多くの方々に深い傷を残していますが、ショベルカーとトラックが動きまわり、復興に向けて動きを感じました。なお、ここをクリックすると、地震発生直後の3月23日の「日和山富士主姫神社」近くで撮影した動画を見ることができます。

ship

津波で運ばれた漁船

stone

津波で1階部分がなくなった建物と、瓦礫から取り出した「石やコンクリート、瓦」の小山

pole

押し寄せた津波と、引く津波で2度曲げられた信号機を支える鉄柱

hill

高さ15メートルほどの富士山の形の小山から見た眺望。名取川まで全ての建物がなくなる。

 

戻る