鍛金 相原健作展 鑑賞
鍛金技法で100匹近くの蛍。1mmの銅板を板金加工して、TIG溶接や銀ろう付けで組立て、その表面には銅の硫黄反応生成物を形成させたチョコレート色の30〜40㎝の蛍。蛍の光る部分は白熱電球で、約10秒間隔でゆったりと点滅。夜になり外も暗くなると、この蛍の点滅が生き物のように感じられる原宿のギャラリーです。
相原健作さんは東京芸術大学で鍛金技法を学び、金属素材を使っての各種のオブジェを製作に取り組んでおられます。最近、「水辺で羽を休めるイトトンボ」を、鉄の素材を用いて表現された作品群が、金工作家を対象とした「淡水翁賞の最優秀賞」を受賞されておられます。
「金属的な質感が、昆虫を表現するのに最適」と言うことで、幼いころからの昆虫に興味があったことから、知り尽くした昆虫をモチーフに多くの作品の製作を手がけられています。見る人々に感動を与える「金属加工」でした。(2010.6.23)
水辺を気ままに飛ぶ蛍