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NIMSフォーラムに参加

 第10回NIMSフォーラムが、東京国際フォーラムで開催されました。ホールB7には、「オーラルセッシオン」会場と「ポスターセッション」会場が設けられ、両会場とも広さを感じさせない参加者数がありました。独立行政法人化されて10年。NIMSフォーラムも10年となり、得られた成果を社会にアピールする重要な機会でもあります。
 オーラルセッシオン会場では、各センターの「研究内容の紹介」がありました。最先端の研究成果とともに、「使用される材料」の紹介が印象深いものでした。特に、NIMSで開発された耐熱合金が、ロールス・ロイス製エンジンに搭載され、タービン翼の燃焼温度が上昇。その結果、40℃の燃焼温度の上昇が航空機エンジンの効率を1%向上させる事ができるそうです。その結果、この向上が航空機1機あたりの運用コストを年間100万ドル低下させ、これが大きなCO2の削減となります。このほか、NIMSで開発された耐熱材料が、「三菱重工業製・1700℃発電ガスタービン」、「川崎重工業製・中小型発電ガスタービン」、「ホンダ製・ビジネスジェット用小型ターボファンエンジン」などへの適用が進んでいるようで、楽しみな研究紹介でした。

alloy

航空機用タービンブレード(小)と発電用タービンブレード(大)
 

 接合の観点から興味のあった研究を紹介します。「高圧力下で材料をねじり加工すると、結晶粒が微細化する」との研究成果。その結果、脆性材料の金属間化合物が延性を発現するように変身。撹拌接合が昨今注目されますが、このような強加工による材料の改質が期待されます。
 高温での耐酸化性能を向上させるために、表面に安定な酸化皮膜を形成させる必要があります。「鋳鉄に数%のアルミニウムを添加させると、材料表面にアルミナを形成すると同時に、形成したアルミナが黒鉛と大気の反応を阻止することから、耐酸化性の高い鋳鉄」となる。また、ガスタービンの最表面にはセラミクスがコーテイングされますが、その下には反応を抑制させるため、下地コーテイング材として拡散を抑制する白金系合金の開発紹介がありました。

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参加者でにぎあう「ポスターセッション会場」

 

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