TECHNO-FRONTIER 2024 - 第26回 熱設計・対策技術展を見学
熱解析及び熱設計・技術から熱対策製品・材料等を出展対象とする『熱に関する総合ソリューション』をユーザに提案する専門技術展が、東京ビックサイトで、2024年7月24日〜26日開催されました。
近年、電子部品・機器の小型化・高密度化に伴い、熱設計・熱対策はその重要性を増しており、熱に関する総合的なソリューションが提供される本技術展は、国内唯一の専門技術展として、エンジニアから高く評価されています。
本展示会での検索サイトで、べイパーチャンバー、熱交換機、接合で検索してヒットしたブースを見学しました。その見学印象記です。
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WELCON
熱対策関係の主要な展示会が本大会なので、説明員によれば毎年出展とのこと。拡散接合技術を駆使して熱対策部品を製造する企業。水素ステーション向け熱交換器、マイクロチャンネル熱交換器、マイクロチャネルヒートシンク、ベイパーチャンバー等の開発・提供を行なっています。特筆すべきは、製品の各種環境試験での評価、熱交換特性、熱歪み等各種の評価も自前で行い、信頼性を保証していることにあります。
下記の写真は、各種のマイクロチャンネルヒートシンクで、独自の冷却通路構造で均一な冷却面、装置の小型化、薄型化、高耐圧化、リークレスを達成しています。NECのベクトル型スーパーコンピューター「SX-Aurora TSUBASA」に搭載され、その品質の高さが確認されています。

各種のマイクロチャンネルヒートシンク(上部中央の製品がSX-Aurora TSUBASAへの搭載品
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ZWARD
各種ヒートシンク、ベイパーチャンバーの展示がありました。拡散接合法によるベイパーチャンバーの製作工程を示す実物展示が興味深いものでした。

ベイパーチャンバーの内部構造

ベイパーチャンバー作製工程(1)

ベイパーチャンバー作製工程(2)
3. 東芝ホームテクノ
CPU冷却用の極薄シート型ヒートパイプ。フォトエッチングした銅箔の接合体です。銅箔からステンレス鋼箔へ変更したSUS製ベイパーチャンバーを開発。0.25mmの超薄型化を実現して、高強度で冷却性能を確保した製品です。

銅製ベイパーチャンバーとSUS製ベイパーチャンバー
4. 加賀テック
各種のヒートシンクの展示がありました。ベイパーチャンバー等の部品は、台湾企業: サンオン株式会社からの提供のようです。
5. モールドアクト
拡散接合法による、熱交換器の他、各種冷却金型、アルミ合金製冷却プレートの展示がありました。

6. カワソーテクセル
各種のヒートシンクの展示がありました。製品の組み立ては、ろう付け法で、銅製、アルミ製の製品の展示がありました。
また、本展示会では、多くの見学者がありました。また、説明員の方からも、「例年よりも多くの問い合わせをいただいた」との声をありました。日本経済新聞7月29日の紙面で、「ニデック・岸田社長兼CEO「サーバー冷却で年1兆円へ」 との記事がありました。「AIサーバー向けに限らず、冷やすことへのニーズは大きい。これまでもパソコン内部の 熱を冷ますファンなどで技術を磨いてきた。冷蔵庫向けのコンプレッサーなど家電分野で も高い競争力を持つ。環境負荷を抑えた社会の実現に向け、エネルギーを有効活用する技 術にはより注力していく。中長期でめざす売上高10兆円には、こうした冷却に関わるビジネスが大きな柱となる」。