WELLBOND 拡散接合 情報館


HOME

活動・調査報告

拡散接合とは

拡散接合の実用例

拡散接合面は

拡散接合の原理

拡散接合の仲間

拡散接合の本

陽極接合

大橋修の経歴

WELLBOND

LINK

 

接合関連情報

拡散接合 Q&A

金属技術史

4.1 スチーム鍛造機・横須賀製鉄所

 幕末、日本国内各地に何カ所も造船所が設置されました。「横須賀製鉄所」は、幕府の勘定奉行小栗忠順の進言で、フランスの技師レオンス・ベェルニーを招き、慶応元年(1965年)に起工しました。その後造船所へと拡張し、明治政府に引き継がれ、1871年に完成しました。その後、造船所、海軍造船蔽と名前を変え、明治時代は本格的な設備を持った国内最大の造船所でした。明治以後、長崎、横浜の官営の造船所は、民間へ下げられましたが、ここだけは政府直轄でした。横須賀海軍工蔽時代は多くの軍艦を製造し、第二次世界大戦後は、在日米軍の基地となり、艦船の修理等を行っています。

 本工場で、幕末(1866年)から1998年まで使用されていた「スチームハンマー」が横須賀駅前のヴェルニー公園内にあるヴェルニー記念館に展示されています。「スチームハンマー」とは、蒸気の力でハンマーを持ち上げ、加熱された鋼塊を叩き、鋼塊を変形させる鍛造作業に使用されました。鍛造は、鋼の機械的性能向上のため必須な金属の加工プロセスです。ハンマーの質量が3トンと5トンのスチームハンマーがオランダで1865年製造され、1866年設置され、1998年まで米海軍横須賀艦船修理蔽で使用されていました。本装置は、国指定重要文化財に指定されています。

modelforging machine

スチームハンマーの作動原理を体験    長年の役目を終えた5トンスチーム                              ハンマー

 現在、機械構造部品の大型化に伴い、更には鉄鋼材料からチタン、ニッケル合金、マグネシウム合金などの難鍛造材料への変化に伴い、鍛造装置の精度の向上とともに、大型化が進められて来ました。最近、Jフォージ(日本エアロフォージ株式会社)は国内で初めてとなる能力5万トン級(1万倍の能力)の最新鋭大型鍛造プレスを導入しました。岡山県倉敷で、2013年3月から稼働しており、国内では不可能であった大型鍛造品の製造を行っております。これにより需要拡大が見込まれる航空機分野で使用されるチタン・ニッケル・高合金等の大型鍛造品の国内での安定生産が可能となるようです。

戻る