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3.6 接合する際の接合温度は?

 接合には、接合面の清浄化と密着化が必要です。「接合面の清浄化に必要な温度」、接合面が清浄な時「接合面の密着に必要な温度」とに分けて考えてみましょう。

◎接合面の清浄化に必要温度

 接合面は酸化皮膜で覆われております。金属を加熱した際の清浄化については、「2.4の加熱するとなぜ接合面が清浄化できるの?」で、詳しく述べました。接合面の酸化皮膜を消失されるには、酸化皮膜が材料中の「炭素による還元作用」と、酸化皮膜の「酸素の母材への溶解作用」による方法があります。ステンレス鋼や炭素鋼を突き合わせて加熱した際、700℃以上になりますと接合面の酸化皮膜が消失し、接合できます。チタン同士の接合では500℃、銅では400℃を超えると接合界面の酸化皮膜が消失し、接触箇所で接合が始まります。一般的には、下記のようなイオン衝撃など清浄化しませんから、「接合面間での酸化皮膜の消失温度」が接合開始温度となります。

◎接合面が清浄なとき(イオン衝撃して)


 イオン衝撃して、接合面が清浄であれば、常温で接合できます。一方が半球で、他方が平坦面を突き合わせ接触させますと、各種の金属対が常温で接合できます。しかし、丸棒同士の接合は非常に困難です。金属では、多結晶で、研磨面が傷つき易いため表面粗さをある程度小さくできないためです。

 シリコンウエハーは単結晶で非常に硬いことから、金属よりも研磨が容易で、表面を平滑化できます。一般的なシリコンウエハーの表面粗さは2nm です。このような平滑さでは、清浄な面が接触しますと接合できます。シリコンウエハー同士を常温で全面接合できます。また、シリコンウエハー上に微細結晶を蒸着し、粒界拡散が顕著となるような条件下では接合できる金属の種類の幅を広がります。

 

 

 

 

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