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3.4 接合する際の加圧力は?

 溶接学会界面接合研究委員会が実施した「拡散接合の適用例」から、接合圧力(2軸方向に加圧して接合する方法)を調べてみますと、2〜40MPaの範囲となります。試験片サイズの大きさによって、接合装置の必要荷重が大きく変わります。いま、接合圧力を2〜40MPaとして、必要な荷重を下記の表に示します。
 実験室での小さな試験片サイズでは、接合荷重は100kg前後ですが、接合体が名刺サイズ以上にもなりますと、1 ton以上も必要となります。
 3.3で解説しましたが、表面粗さが0.5μm程度になりますと、拡散接合部での接合面積の増加過程に「原子の拡散」が支配的となります。「原子の拡散」が支配的な条件下では、接合圧力の接合面積への影響は少なくなります。接合面の粗さが1μmより小さくなりますと、接合面が鏡のようになります。 このような面を接合しますと、接合圧力が低くとも接合できるので、「接合前後の接合体の外観変形がほとんど無し」で接合できるようになります。
 工業的には、接合面を鏡のように平滑化するのは費用がかさみます。接合面の粗さが1〜5μm前後の接合面を用いて加圧して接合する場合が多いと考えられます。このような条件下では、クリープに起因して接合面積が増加します。その結果、接合前後で接合体の外観形状が少し変化します。接合前後の変化割合(長さ、あるいは断面積)を接合変形度と定義して、接合部の品質管理をすることが多くあります。接合面の表面粗さが(1μm以上)一定ですと、接合温度、時間、圧力に関係なく、「接合時の変形度と継手の機械的性能とに良い相関」があることによります。(2010.12.5)

接合圧力(2〜40MPa)を加えるのに必要な接合荷重

bonding pressure

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