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金属技術史

2017年秋季日本金属学会参加して

1.  JAL便のエンジントラブルを目撃。
 羽田発札幌行きのANA061便が駐機場から離れ、当機の窓から離陸する飛行機を眺めていました。離陸した機体が浮いた状態で、左側のエンジンが炎に包まれました。2〜3秒おきに数回同じようにエンジンが炎に包まれ、何もなかったように、機体は視界から消えました。数分後、消防車が2台現れ、離陸した滑走路を放水するのが見えました。ANA061便内では、機長から「鳥がエンジンへ取り込む事故の発生で、15分離陸が遅れる」とのアナウンスがあり、ANA061便は無事札幌に到着。
 夜、ホテルのNHKテレビを見ていると、午前の羽田での航空機のエンジントラブルを報道。離陸時JAL便がエンジントラブルを発生して、房総半島沖で航空機燃料を廃棄後、無事着陸したとの報道。着陸前には、機内で「日航の職員は、このような事態に対して、十分訓練を受けているので御安心ください」とのアナウンスがあったとの事を報道。
 飛行機ではエンジンが1基停止しても飛行できる能力がある事を機内で放送していたと思うが。NHKは、「事故の本筋を報道する必要がある」と感じました。

 JAL

エンジンから炎(JAL便、NHK テレビから)

2. 金属学会に参加して。金属学会の衰退傾向
  開会の挨拶で、(a)今回の発表件数は1141件で、最近では金沢大会について多いとのこと。(b)しかし、7年前の北海道大会では1277件。14年前の北海道大会は1571件。過去最大は1800件(東京工業大学開催)とのこと。ピーク時の約60%に低下している。
 今後、学会を活性化するため、金属学会の今後のあるべき姿を「日本金属学会ビジョン」として発表もありました。このビジョンで、金属学会の衰退を食い止める事ができるでしょうか。
 事務局を訪ねて確認したところ、会員数もピークの約60%程度に減少。会員数の減少に比例して発表件数も減少しているようです。

3. 北海道大学構内で。
 構内の掲示版に、「教員の退職金の減額をストップ」と、呼びかけるポスターが。国立大学の教官の退職金の減少がかなり大きいようである。大学の教職員の悲痛な叫びを感じました。
 インターネットで大学教授の年収を調べてみると、︎40歳から44歳の教授の場合。
  ⚪平成23年調査では、1012万円。
  ⚪平成26年調査では、946万円。
   66万円(6.5%)の減少となっています。大学によっては、人事凍結で昇格できない例もあり、教官の給与面での処遇の低下が懸念されます。

4.  大学の国際ランキング
  数日前、新聞・テレビで、大学 の国際ランキングで、国内の大学の順位の低下と、中国やシンガポールの大学の上位への進出が報道されていました。
 大学教官の年収の減が、教官の研究や学生指導に対しての熱意の低下を招き、大学の国際ランキングの低下、学会での発表件数の減少に繋がっていない事を望む。これら大学を卒業した技術者の技術力の低下が、民間企業の技術力の低下へと伝染しない事を祈る。

5. 金属学会での接合関連の発表
 「放電プラズマ焼結装置を用いた直接通電加熱による TiAl 合金/鋼の拡散接合」では、試料の直接通電と試料周りのグラファイト冶具からの加熱の両方を加熱する方法で、 より低温での拡散接合を試みた。炭素濃度の異なる鋼を用い、炭素濃度や保持温度・時間の違いによる界面近傍の組織変化が接合に大きく影響する。
 「実験的ならびに数値解析的手法による異種金属衝撃圧接メカニズムの解明」では、爆接、電磁圧接等の衝撃圧接の接合過程を実験的手法での観察結果と、コンピュータでのシミレーション結果とを組み合わせて、説明された。
 「A6061/高張力鋼板の接合界面強度に及ぼすギ酸を用いた金属塩被膜処理効果」では、6061合金をギ酸処理する事で、大気中接合性が向上する事が示された。

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