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第20回機械要素技術展 見学

 第20回機械要素技術展が、東京ビックサイトで開催された。初日の6月22日に会場を見学すると、多くの見学者で会場は賑わっていました。
 機械要素技術展のホームページで、「拡散接合」で展示企業を検索すると、 アイ・シイ・エス、エス・ジー・ケー、アロン社、WELCON、協成、黒木コンポジット、東北特殊鋼が表示されます。これら会社の展示を見学しました。
 各会社の展示ブースでは、「フォトエッチングした金属箔の積層接合」に関する展示が圧倒的に多く、興味ある展示には次のようなものがありました。

 WELCONの展示品が下記の写真です。ヒートパイプは、内部に冷却通を持つ板厚1mmの銅製で、曲げ・成形が可能でPCのCPU冷却用です。マイクロチャンネルによる水冷ヒートシンクは、内部に微細の冷却通路構造を持つ接合体です。

exchanger

WELCON製のヒートパイプとヒートシンク

 エス・ジー・ケーでは、ipod クラシックの曲目等を切り替えるクリッププレートの接合部品がありました。ipodは通算2500万台も大量生産が行われました。全体厚み0.7mmという薄いプレートですが、3枚積構造でハーフエッチングした部材の積層で精密な5段構造形成しております。20個のクリッププレートを同時に接合する際の、配置等の作り方がわかる試料でした。

 clipplate

エス・ジー・ケー製のipod クラシックのクリッププレート

 東北特殊鋼では、各種金属(SUS304,SUS304/SUS430,インバー、コバール等)の接合体見本に他、微細にフォトエッチングした0.1mmのSUS304ステンレス鋼箔を300枚積層した接合体は、高い位置決め精度を示すものでした。
 黒木コンポジットでは、電子ビーム溶接で接合部を含む領域をキャンニングして、その後HIP処理で、異種金属や粉末焼結部品の組み立て拡散接合した各種ローラの展示がありました。

 見学して感じたことは、「拡散接合による熱交換器」は大きな可能性を秘めていますが、まだ実用例が多くない。原因として、フォトエッチングした材料の積層接合では、フォトエッチング加工代が製品価格の大きな部分を占めることから、本手法に変わるプレス法など安価な加工方法の開発が重要と考えられます。また、銅製のヒートパイプよりも、軽いアルミ製の商品開発が望まれることから、アルミ製の熱交換器の製作開発が必須かもしれません

 

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