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日本金属学会講演大会を聴講

 日本金属学会2014年春期講演大会(第154回)が、3月21日〜23日東京工業大学・大岡山キャンパスで開催されました。接合関係での講演概要を紹介します。
1. 文化財の接合では、(講演番号12) 室町時代の目貫制作における金箔と金粒の固定方法 (アイハラ鍛金スタジオ 相原健作)で、目貫の銅合金への金箔や金粒の固定に、ハンダやろう材ではなく、漆を用いて固定されていた。
2. ろうの濡れ関係では、(講演番号5)表面微細クレパス構造を利用した特異拡張濡れによる新規金属接合の試み (阪大工生 後藤弘樹)で、酸化皮膜が還元された鉄鋼材料表面では、銅の濡れ性が格段に改善される。また、レーザー照射で処理した表面処理した銅では、ビスマスの濡れ性が改善される。
3. 直接通電接合関係では、(ポスターP024)放電プラズマ焼結装置を用いた配線用 Cu 棒材の低温接合(阪大接合研,小濱和之)で、接合部で局部的の選択加熱されることから、従来法よりも低い温度で接合が可能。また、(講演番号474)放電プラズマ焼結装置を用いた炭化ジルコニウムの直接固相接合(阪大接合研,小濱和之)で、結晶粒の細かい炭化ジルコニウムの接合では、結晶粒の微細化で、粒界拡散が促進され、接合性が向上することが報告された。(講演番号462)スポットろう付による Al/Fe 接合(東海大工、加地祐貴)で、アルミと鉄をスポット溶接する際、接合界面にアルミ箔を複数枚挟んで接合すると、接合界面での発熱量を増加して、接合性が増加する。
4. 界面での組織観察関係では、(講演番号333)ショットライニング熱処理法による高速度工具鋼への Fe-Al 系合金皮膜の形成 (富山高専 、高橋 勝彦)で、高速度鋼へアルミを接合後、拡散熱処理を行い、熱処理による形成合金を検討。(講演番号338)コールドスプレーにより形成した Cu/Glass 界面の構造と組成(物材機構 、長谷川明)では、前回報告のAl/Glassの界面構造解析が引き続き行われ、界面構造は類似しているが、熱膨張係数の影響で、界面が破断し易い。(講演番号470)アルミニウム箔を衝撃被覆したニッケル板の熱処理による微細組織変化(熊本大院生、小栁 拓也)で、アルミ箔を衝撃被覆したニッケル板の界面で、その微細組織が検討され、その界面構造は特有であり、衝撃法に起因する可能性がある。
5. 陽極接合では、(講演番号467)粗度の大きい接合面の陽極接合に対する高温前変形処理の効果(阪大接合研、高橋 誠)で、ガラス面の粗さを大きくすると、陽極接合時の電流も流れるが、局部的な接合のみで、粗さの増大は陽極接合時の接合性を阻害する。
6. 電磁圧接関係では、(講演番号469)電磁圧接材の波状接合界面形成挙動の法による数値解析 (東工大院生、西脇淳人)で、 電磁圧接でのメタルジェットの発生、温度の数値解析が行われ、メタルジェットの発生が再現される事、局部的に溶融が発生することが示された。
7. 熱間圧延では、(講演番号473)熱間圧延を用いて接合したIF鋼および純Alの接合強度評価(名工大工院生、原田拓哉)で、2枚の鋼の間にアルミ板を挟んで、大気中で圧延比20から50%圧延すると、圧延時の加熱温度が200℃程度から接合し始め、金属間化合物量も少なく300℃で最高の剪断強さを示した。

8. 非破壊試験法では、(講演番号339)AE法による溶射中の粒子衝突およびトップコート割れのリアルタイム検出(東大工、伊藤海太)で、APSで成膜したTBCのトップコートには溶射中に多くの割れが導入されるが、粒子の衝突によるAEと、割れに起因したAEとを分離でき、リアルタイムでモニタできるしシステムが開発された。また、(講演番号340)AEによる溶射中のトップコート内部の割れモードの識別(東大工生、宮下 大 )で、Inconel600上では、横割れと縦割れが発生するが、スーパーインバー上では、横割れのみと発生となる。この現象を利用して、AEと皮膜温度をモニタリングすることで、縦割れと横割れの AE 事象を区別できる。

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