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「第13回NIMSフォーラム」を聴講

 NIMSフォーラムは、2013年10月24日、東京フォーラムで開催されました。オーラルセッションは、「特別講演」と「NIMSでの研究トピックス」があり、これと併行してポスターセッション展示がありました。
 特別講演は2件の講演で、非常に興味深いものでありました。
1. 「クリーンで経済的なエネルギーの実現」と題して、株式会社みずほ銀行、産業調査部調査役、大野真紀子。

 火力発電ではLNGに変わり石炭を活用の方向へ。カロリーあたりの価格が石炭は、4分の1と安価であるが、しかしCO2の排出量は2倍の問題点有り。現時点石炭火力では発電効率が40%。今後、石炭化力を推進するためには環境アセスメントの短時間化とCO2の削減に向けての技術開発が重要。
 石炭火力では、世界的には中国企業が台頭しているが発電効率は35%。今後は、先進的臨界超超発電や、現時点歴青炭等の高品位の石炭使用での発電であるが、泥炭など低品位の石炭の活用が重要となる。
 自然エネルギーでは、日本は風力発電の導入が遅れている。風力発電装置は大型で、本装置を製造する企業は少ない。風力発電は装置産業等GDPへの寄与が大きい。今後、長期導目標を設定し推進する必要がある。

2. 「高効率火力発電の動向と材料の重要性」と題して、東京大学生産技術研究所、エネルギー工学連携研究センター、センター長 金子祥三

 3·11東日本大震災とその後の東京電力福島第一現職発電所の事故により、日本のエネルギー状況は激動の時代迎えている。ほとんどの原子力発電所が停止しているため、火力発電での燃料費の増加は年3兆円以上に達し、電力会社の経営赤字化と電力料金値上げ、日本の国際貿易収支の赤字化など深刻な問題が起こっている。
 長期的には、再生可能エネルギーの増加などの方向もとられているが、ここ10年〜15年は火力発電が中心であることは間違いなく、そのためにも徹底した火力発電の高効率化技術の確立と実用化が望まれている。
 炭坑の排水用に開発された、ニューコメインの蒸気タービンの効率は0.5%。ジェームスワットの蒸気タービンの効率は4%。現在火力発電の主流となっている「ボイラ蒸気タービン発電システム」では、約40%である。蒸気温度どこまで上げられるかが、高効率化の鍵であり、これには耐高温材料の開発が不可欠である。
 第二世代である「ガスタービン-蒸気タービン」複合サイクルは、約55%の発電効率となっている。ガスタービン入口温度のさらなる上昇を可能とする材料開発がキーテクノロジーである。さらに、第3世代と言われる「高温型燃料電池-ガスタービン-蒸気タービン」を組み合わせたトリプル複合発電でも燃料電池の材料開発がその将来を大きく左右する。

 高効率化のためには、耐高温金属及びセラミックスの開発が今後必須であり、30年に及ぶクリープ破断時間のデータ、溶接部の特性データなど、幅広いデータの集積で信頼性の高い材料開発が望まれる。

 

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